介護・IT業界情報

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7月17日から「国際モダンホスピタルショウ2013」

見どころは重要性を増す医療・介護連携ソリューション

医療・介護の最新ソリューションを一堂に集めた展示会・セミナー「国際モダンホスピタルショウ2013」が7月17日(水)から3日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開催される。メインテーマは「健康・医療・福祉の明るい未来へ〜連携による安心社会の実現を目指して〜」。「医療・介護の連携」の提言をとりまとめた厚生労働省は連携の仕組みの道筋つくりを始めているが、同展ではこれに関連したソリューションが多数出展される見込み。主催者側でも「明るい未来を目指す医介連携〜ICTによる新たな展開〜」のスポット展示を行なうなど、見逃せない展示会になりそうだ。
【開催概要】
名 称:
「国際モダンホスピタルショウ2013」
INTERNATIONAL MODERN HOSPITAL SHOW 2013
会 場:
東京ビッグサイト(東京国際展示場)東展示棟4・5・6ホール/会議棟
会 期:
2013年7月17日(水)〜19日(金)(午前10時〜午後5時)
テーマ:
「健康・医療・福祉の明るい未来へ〜連携による安心社会の実現を目指して〜」
主 催:
一般社団法人日本病院会、一般社団法人日本経営協会
出展者数:
373社(前回317社)
来場者数:
80,000人(見込み。前回81,550人/3日間延べ)
入 場:
原則として招待券持参者と事前登録者
前回比17.7%増の373社が出展

 同展は今回が節目となる40回目。出展者数は373社で前回比117.7%と増加している。このうち海外からは中国が11社、韓国、マレーシア、カナダが各1社、台湾が2社、合計16社が出展する。


医療・介護の最新ソリューションが一堂に集う
国際モダンホスピタルショウ(写真は前回)

 展示は東京ビッグサイト東展示棟の4、5、6ホールを使用し、「医療機器、環境設備」「医療情報システム」「看護」「介護・リハビリ」「健診・ヘルスケア」「施設運営サポート・サービス」の6ゾーンで構成する。

  恒例の主催者企画展示は、今回は「超高齢者社会への取組みと自立支援」を設ける。高齢社会がますます進展するなかで、高齢者医療や在宅での日常生活動作(ADL)改善を支援する仕組みや機器、サービスなども必要となる。高齢者が、自らの人生を豊かにするために役立つ機器等の活用により、少しでも自立した生活が出来ることは、QOL(生活の質)の観点からも重要だ。

 今回の主催者企画展示は、こうした高齢社会を支える取組みや、日常生活動作改善をサポートする機器や製品、サービス等の具体例を見える形で報告・紹介し、医療・介護等の従事者が現場で役立つヒントの提供を意図している。

 このほか、介護・リハビリゾーンでは「ホームケア支援コーナー」、施設運営サポート・サービスゾーンでは「病院経営を支える医療安全とコスト管理コーナー」、医療情報システムゾーンでは「医療連携・セキュリティ対策コーナー」、「医用画像・映像ソリューションコーナー」をそれぞれ設け、展示・セミナーを通して最新情報を提案する。

 出展者が自社ブースの展示だけでは充分に伝えきれない新製品や技術・サービス、ユーザー事例等の情報をより明確に、より効果的に発表する場として「出展者プレゼンテーションセミナー」、「ホスピタルショウカンファレンス」も数多く開催される。

注目される医療介護連携

 介護分野からみた今回の同展の最大の見どころは「医療介護連携」。急速に高齢化が進むなかで、医療と介護の包括的な連携の重要性が高まっている。そこで、ICTを活用して医療と介護を繋ぎ、情報共有により患者・利用者に一貫性、継続性の図れた質の高いサービス提供を積極的に行なっている取組みを紹介する。スポット展示でもこれに焦点を当てた「明るい未来を目指す医介連携〜ICTによる新たな展開〜」を実施する。

 厚生労働省は「医療・介護の連携」の提言をとりまとめ、連携の仕組みの道筋つくりを始めているが、課題も山積している。これらを整理し、医療機関をはじめ、行政や、地域の多様な資源との連携を深めて“健康・医療・福祉の明るい未来へ”進むべき様々な取組みが必要だ。

 そこで同省では「在宅医療・介護連携を地域で進めるための情報共有における考え方と進め方」のなかで、地域の情報共有にICTシステムを整備するための具体的手順として以下のような機能を盛り込んでいる。

在宅医療介護連携ICTシステムの機能一覧
ホームページ
医療・介護資源を紹介
メーリングリスト
教育などのイベントをお知らせ
電子掲示板
患者のケア情報を共有
電子温度板・生活記録
患者の日々のバイタル変化を把握/ADL(日常活動動作)を評価。適切なケアに繋げる
電子スケジュール帳
空き時間をリアルタイムに共有
患者紹介・逆紹介システム
診療情報提供者や返書を管理
教育・研修システム
医療手技、看護介護技術の向上を目指す/教材や医療機器マニュアルを電子的に共有
センサ見守り/緊急通報システム
街のナースコール
遠隔医療システム/テレビ電話
重症心身障害児(者)の在宅医療を支える
テレ・カンファレンスシステム
専門医とかかりつけ医、多職種をつなぐ
地域医療連携システム
基幹病院の診療情報を参照
電子地域連携パス
がん・糖尿病などの疾病別に情報共有
電子お薬手帳
適切な服薬指導と服薬管理、災害時に活用
PHR(Personal Health Records)
個人が自分の健康・医療情報を管理または参照する

 同展でも、これらに関連した医療介護連携ソリューションが出展される見込み。これからの介護サービスにとってIT(ICT)の活用は不可避と見られているだけに、同展は大いに参考になりそうだ。