介護・IT業界情報

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7月18日から「国際モダンホスピタルショウ2012」開幕

39回目を迎える「国際モダンホスピタルショウ2012」が2012年7月18日(水)から20日(金)までの3日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開催される。今回のテーマはIT(情報技術)を活用した医療と福祉の連携。主催者企画として「ICTで拓く医療連携の未来」、主催者企画に連動した企画展示コーナーとして「医療連携・セキュリティ対策コーナー」などを設けるほか、カンファレンス・セミナーでも、多数のプログラムが用意されている。


7万7000人余が来場した国際モダンホスピタルショウ2011(前回)

展示は6つのゾーンで構成

「国際モダンホスピタルショウ2012」の一般展示は「医療機器、環境設備ゾーン」「医療情報システムゾーン」「看護ゾーン」「介護・リハビリゾーン」「健診・ヘルスケアゾーン」「施設運営サポート・サービスゾーン」の6つのゾーンに分け、合計229社が出展する。主な出展内容は以下のとおり。

◎医療機器関連
 舌圧子、点滴スタンド、心電計、血圧脈波検査装置、自動体外式除細動器(AED)、医療衛生資材、口腔ケア用品、内視鏡洗浄用消毒装置、感染性廃棄物処理容器、手術針回収機、LED無影灯、腹腔鏡下手術用腸管結紮器など。
◎外来部門
 受付インフォメーションシステム、診察券発行システム、自動再来受付システム、医療費自動精算機、マルチ電子マネーシステム機器、患者呼出システム、院内表示システムなど。
◎看護部門
 オーダリング連動ボード型ナースコール、バッテリー搭載回診カート、電子カルテ対応ナーシングカート、リストバンド、患者誤認防止システムなど。
◎介護・リハビリ部門
 介護ベッド・車いす、電動チェア、吸引器、吸入器、各種入浴装置、頚椎・腰椎牽装置、ウォーターマッサージベッド、干渉低周波治療器など。
◎病棟部門
 病棟用診療材料キャビネット、病棟作業台、診察デスク、病室家具、スタッフステーション用家具、ベッドサイド情報端末、空気清浄装置、抗菌マウス等病院向けOA機器、温冷配膳車、光触媒・抗菌床など。
◎薬局部門
 処方箋受付機、与薬・注射薬カート、注射薬自動払出しシステム、リアルタイム薬品管理装置、調剤薬局業務統合支援システムなど。
◎検診・ヘルスケア分野
 血液ガス分析装置、採血管準備システム、臨床検査システム、健康診断管理システム、検査画像統合システムなど。
◎医療情報システム部門
 電子カルテシステム(22社以上が、クラウド対応やモバイル端末との連動システムなどを出展)、医用画像・映像システム(手術室カメラシステム、手術室向け画像表示モニター、手術映像録画・共有システム、医用画像管理システムなど)、その他。

医療−福祉連携を中心に多彩な企画展示

◎主催者企画展示「ICTで拓く医療連携の未来」
 最先端のネットワ一クやアプリケ一ション、モバイル端末等のICTを活用し、地域医療連携や救急医療支援などの医療向上を推進している取組みを展示紹介する。
 具体的には、異なるメーカー・ベンダーの電子カルテ同士を繋ぎ、病歴・処方歴・検査歴などの医療情報を時間軸上に一目で把握できる連携システムや、日本版EHR事業として総務省が推進している香川県、広島県尾道市、島根県出雲市等で実施されているシステム実験、救急車から患者情報を救命救急統合センターに送信すると、センターが病院・医療スタッフ等の最新情報と付き合わせ、最適な病院を選択する救急医療支援情報流通システムを紹介。
 またモバイルクラウド心電図や、糖尿病の行動変容支援システム、服薬支援システムなど東京大学社会連携講座を中心としたモバイル活用事例、さらに岩手県で実施されている被災者の仮設住民健康調査をクラウドとモバイルで行っているプロジェクトなども紹介する予定だ。

◎企画展示コーナー/展示コーナー
 主催者企画と連動する形の企画展示コーナー「医療連携・セキュリティ対策コーナー」をはじめ、展示コーナー「医用画像・映像ソリューションコーナー」、「急性期医療支援コーナー」、「ナースウェア・メディカルウェアコーナー」、「医療継続(BCP)・環境(ECO)対策コーナー」にはそれぞれのテーマに沿った内容の展示・提案がなされる予定で、注目される。

◎スポット展示『チーム医療と地域連携 −食からの取り組み−』
 “食”にスポットをあて、フードサービスの充実や栄養サポートチームの実践、また福祉を含む地域での指導や支援の仕組みづくりなど各方面での取り組みを紹介する。
 医師、歯科医師、医療ソーシャルワーカー、看護師、管理栄養士、言語聴覚士、作業療法士、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師、臨床工学技士等が連携して医療に携わるチーム医療の推進が注目されている。ここではとくにNST(栄養サポートチーム)を中心に、その活動や取組みの事例を紹介。地域連携としては栄養ケア・ステーションなどについても具体的な活動展開の内容を紹介。さらに介護用食品、栄養補助食品等の展示も交え食生活診断・測定・展示コーナーも設ける。

◎特別企画「第5回 こんなものを作ってみました!看護のアイデアde賞」
 看護業務のみに限らず病院・診療所内のさまざまな部署で患者のケアなどに携わる医療従事者等の着眼によって生み出されたさまざまな改善工夫・アイデアのかずかずを幅広く募集。その中から、各賞の授賞式・作品紹介(スピーチ)と、入選作品6点の展示、および全応募作品の一覧パネル掲示を行なう。

カンファレンス・セミナープログラムも充実

1. オープニングセッション(C-1)
  日時:7月18日(水) 11:00〜12:00
  会場:東京ビッグサイト 会議棟6階
  参加料:無料
  「病院医療の現状とあるべき姿を求めて」
  一般社団法人日本病院会 副会長  高橋 正彦 氏

2. トピック『ITを活用した患者への診療情報の提供について』(C-2)
  日時:7月18日(水) 13:30〜16:30
  会場:東京ビッグサイト 会議棟6階
  参加料:医療従事者または日本経営協会・会員 9,450円  左記以外の方14,700円
  ◎「ITを活用した診療情報提供の規格」
    HL7協会 運営会議 議長  平井 正明 氏
  ◎「共同利用型EHR“iDolphin”−まいこネット/長浜プロジュクトへの展開−」
    京都大学大学院医学研究科 情報学研究科 教授/京大病院医療情報企画部 部長 吉原 博幸 氏
  ◎「加古川地域保健医療情報システム」四半世紀の到達点と今後
    加古川医師会 副会長、兵庫県医師会 副会長 足立 光平 氏

3. 病院経営フォーラム『日本型保健医療のゆくえ』(C-3)
  日時:7月19日(木) 10:30〜12:30
  会場:東京ビッグサイト 会議棟6階
  参加料:医療従事者または日本経営協会・会員 5,250円  左記以外の方9,450円
  ◎「日本の医療はどうなるか −国民皆保険のゆくえ−」
    政策研究大学院大学 教授  島崎 謙治 氏
  ◎「グローバルヘルスの視点と日本の役割」
    東京大学大学院 医学研究科 教授  渋谷 健司 氏

4. シンポジウム (C-4)
  日時:7月19日(木) 13:30〜16:00
  会場:東京ビッグサイト 会議棟6階
  参加料:医療従事者または日本経営協会・会員 5,250円  左記以外の方9,450円
  「地域における連携と在宅医療のゆくえ」
  ◎基調講演「地域医療を取り巻く構図と課題」
    台東区立台東病院 管理者・院長  山田 隆司 氏
  ◎パネルディスカッション「これからのチーム医療の実践」
    視点/パネリスト(予定)
    「在宅医療の今後」東京都医師会長 野中 博氏
    「在宅医療支援病院の役割と今後」台東区立台東病院 副管理者 杉田義博氏
    「地域連携の今後」東京大学附属病院地域連携室 山口 潔氏
    「地域連携、在宅医療を担う人材の育成」揖斐郡北西部地域医療センター 吉村 学氏

5.看護セッション『多職種連携・協働における看護職の役割』(C-5)
  日時:7月19日(木) 10:30〜12:30
  会場:東京ビッグサイト 会議棟6階
  参加料:医療従事者または日本経営協会・会員 4,200円  左記以外の方9,450円
  ◎「これからの看護スペシャリストのありよう」
    東京医科歯科大学大学院 教授  井上 智子 氏
  ◎「多職種協働の看護実践を目指して」
    杏林大学医学部付属病院 看護部長  道又 元裕 氏

6. ITフォーラム
●ITフォーラム(1)『最適な救急医療提供を支えるICT活用』(C-6)
  日時:7月20日(金) 10:30〜12:30
  会場:東京ビッグサイト 会議棟6階
  参加料:医療従事者または日本経営協会・会員 9,450円  左記以外の方14,700円
  ◎「救急医療の全体最適化を支援する情報システム−GEMITS−」
    岐阜大学大学院医学系研究科救急災害医学分野 教授/GEMITSアライアンスパートナーズ 会長  小倉 真治 氏
  ◎「人に寄り添うICT技術 〜少子高齢化を支えるシステムが震災時の救急現場を支える〜」
    岩手医科大学 救急医学講座 助教  秋冨 慎司 氏

●ITフォーラム(2)『震災を考えた医療情報ネットワーク』(C-8)
  日時:7月20日(金) 13:30〜16:00
  会場:東京ビッグサイト 会議棟6階
  参加料:医療従事者または日本経営協会・会員 9,450円  左記以外の方14,700円
  ◎岩手県周産期医療情報ネットワークシステム「い−はと−ぶ」
    岩手医科大学医学部臨床遺伝学科 教授  福島 明宗 氏
  ◎岩手県遠野市のPHR「すこやか電子手帳」
    一般財団法人医療情報システム開発センター 首席研究員  山田 恒夫 氏
  ◎「東日本大震災での産婦人科メール相談を実施して」
    (株)シャイニング 代表取締役  小山内夕乃氏

7. スペシャルセッション『医療サービスのグローバル展開』 (C-7)
  日時:7月20日(金) 13:30〜16:00
  会場:東京ビッグサイト 会議棟6階
  参加料:医療従事者または日本経営協会・会員 5,250円  左記以外の方9,450円
  ◎「医療サービスの国際化推進事業」(予定)
    経済産業省商務情報政策局 ヘルスケア産業課課長   藤本 康二 氏
  ◎「民間病院における国際医療交流」
    (株)長野メディカルサポート 代表取締役  堀川  豊 氏
  ◎「人間ドックとメデイカル・ツーリズム」
    医療法人社団新虎ノ門会 新浦安虎ノ門クリニック 理事  大前 利道 氏

 なお、ホスピタルショウ カンファレンスは事前申込制。申込はホスピタルショウ・ホームページまたは参加申込書にて行なう。参加料は1人あたりの金額(消費税含む)。

 ホスピタルショウ ホームページのアドレス  http://www.noma.or.jp/hs/

 このほか、日本病院会主催の公開シンポジウム「どうする?これからの救急医療!」でも、注目の内容が盛りだくさんだ(詳細は日本病院会ホームページ http://www.hospital.or.jp 参照)。
さらにセミナーステージ(参加料無料)でも「急性期医療支援コーナー」、「ナースウェア・メディカルウェアコーナー」、「医療継続(BCP)・環境(ECO)対策コーナー」の出展者プレゼンテーションセミナーと主催者セミナーを開催する(会場:東京ビッグサイト東1・2ホール 中央セミナーステージ@)