介護事業におけるIT活用を支援/推進する情報サイト

お問い合わせ 電話:03-3261-8981 E-mail:info@careit.jp
【お問い合わせ】電話:03-3261-8981/E-mail:info@careit.jp
介護・IT業界情報

介護・IT業界情報

「医療・介護改革調整会議」に注目

 医療−介護連携の背景には、地域医療の再生に向けた取組みがある。厚生労働省は地域の医師等の人材確保、救急医療・周産期医療の体制整備などを通じ、地域医療の課題を解決し、安心で質の高い医療制度の充実を図るとして予算を確保している。

 具体的には、医師の診療科偏在や地域偏在対策に180億円、女性医師等の離職防止・復職支援に58億円、看護職員の資質の向上及び確保策の推進に133億円、救急医療・周産期医療体制等の確保に618億円、安定的で持続可能な医療保険制度運営の確保(国民健康保険等に係る医療費国庫負担など)に9兆4,275億円といった内容だ。

 診療報酬は0.19%引き上げることになった(当初は3.5%)。これは薬価を1.5%下げて全体で0.19%のプラスなので実際にはマイナス、極めて厳しい。そうなるとその配分をめぐって病院を厚くしないと病院のお金が出てこない。ではどこを切るか。

 診療報酬を決めるこれまでのシステムは2つある。まず、社会保障審議会医療部会と社会保障審議会医療保険部会。医療部会は政策的な方向を決め、医療保険部会は診療報酬について全体的な方向を決める。それが出揃ったら中央医療協議会(中医協)が改定率を含めて配分を決める。だがこのシステムは政権交代でガラリと変わり、中医協は医師会の診療所の医師を外されて骨抜き状態になり、決定能力を実質的に失った。

 最近開かれた社会保障審議会の両部会でも中医協にそれをおろしたが、診療側はもっと欲しい、保険者(支払い)はもっと下げてと意見はまとまらず、結局、政務官と厚生労働大臣が作ったチームが決めた。だから配分は極めて難しい。病院を増やして診療所を減らすといった議論をやっているが、まとまらない。

 では誰がまとめるか。政権交代を見越して厚生労働省内に設置された「医療・介護改革調整会議」である。同会議は医療・介護の制度や報酬の見直し全般に関する総合調整を図るのが目的。「医療と機能分化・連携班」「介護と医療の連携班(地域包括ケア)」を設けており、これからの「連携」は同会議が中心的な役割を担うと見られる。

 2010年度の診療報酬改定に関連して厚生労働省の足立信也政務官は2009年9月29日に都内で開かれたシンポジウムの講演で「私たちが提言したのは地域医療を守る公益性のある病院群という捉え方」と述べ、診療所も含めて地域医療を連携しながら守っている医療機関は支援するとの考え方を示した。これは「連携」に入ってくる診療所、とくに在宅に対応している診療所の医師にはプラスするということを意味する。

 診療報酬改定のポイントは都道府県地域医療再生計画による救急・参加・急性期医療の強化重点配分、つまり医師不足への緊急対応と政策的連携機構づくりへの財源投入。また効率化の余地として、後発薬品の使用、重複受信・検査・投薬の解消が挙げられる。

 2012年の同時改定では、さらに入院機能(救急、急性期医療)の強化として、国は大きな病院に医師も看護師も全部集めようとしている。そうなると人がいなくなった病院は閉鎖せざるを得ない。そこで、集めておいた大型病院から派遣するというわけだ。そうなれば否応なしに連携せざるを得ない。それくらいやらないと、医療−介護連携以前に医療分野内での連携さえ進まないということでもある。

介護・IT業界情報

記事一覧へ

ITベンダ会員募集中